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ティーチングとコーチング/抽象的・具体的指導

思考力を鍛える為に、「訊ねる」という行為はとても大事。ですがその利用シチュエーションを見誤ると、逆効果です。

イケテル

イケてる上司は「君はどうしたいの?」しか聞かない…?

 

ビジネスリーダー向け本や、

WEBマネジメント記事などで

ちょくちょく見る

こんな内容に関して

今回は記載させていただきます。

 

こちら、育成観点で見ると、

「訊ねる」事は、とても大事!

以前の記事でも

【リンク】能動的人材の育成「 Yes and 」

でも記載した通り大事なことです。

 

しかし、これは

「コーチング」テクニックの一つで、

いつでも有効と言う訳ではありません。

 

【 コーチングとは… 】

「コーチング相手と対話を通じて

 目標達成に必要な

 スキル知見、ツール

 思考方法を棚卸し、備え。

 達成へ向けて行動する事を支援する事」

 

つまり、思考方法を鍛える為に、

「訊ねる」事を行います。

 

しかし、

入社したての新人や業務未経験者に

訊ねてみても、有効ではありません。

 

それは思考方法の前段階で最低限必要

「スキル」「知見」を彼らは持っていない為

思考しようにも前提知識が無い為です。

 

例えば、皆さんが

「じゃあ、飛行機を離陸させて下さい。

 どうしたらいいと思う?」

と聞かれても、

予備知識が無ければ思考したところで

到底ゴールに到達できませんよね。

 

そこで必要なのが

「ティーチング」

その名前の通り、学校の先生のように

「教える」事を主体とした支援です。

 

先ほどの新人や、業務未経験者などに

必要な

・スキル ・知見 を教える事です。

短時間で、理解が進むので、

皆さんも普段からされていると思います。

 

一方で、

「 お客様によって 」

「 シチュエーションによって 」

このようにビジネスでは

「思考力」を付けなければ、

「確実な正当が無い」ものが溢れています。

 

つまり

「ティーチング」「コーチング」は使い分けが必要です。

 

まとめると…

 

【ティーチング】

メリット

:短時間で成果が出る。

初動教育など前提知識として必要なものには必要。

:学校のように、教育者が1名でも複数を相手に実施しやすい。

デメリット

:自発的な思考力・連想力が身につかない

:教える側の能力で、頭打ちが起きる

:状況によって答えが変動するものに向かない。

 

【コーチング】

メリット

:思考力が身につくので応用が利く

:試行錯誤することで、現状打破が必要なシーンに有効。

:教える側の能力以上の成長が期待できる。

デメリット

:対話し続ける必要がある為、時間はかかる。

:複数名への実施も出来るが、1on1が望ましい。

:前提知識が無ければ、思考しても効果が薄い。

 

と言った具合です。

ティーチングが必要なレベルのスキルなのか

コーチングで良いのか、使い分けが難しそう…?

 

そんな時に目安にしてほしいのが

具体的な指示」が必要か

抽象的な指示」で十分な内容か

という視点です。

 

例えば、

「お茶を入れてほしい」

と家族からお願いされた時、

皆さん、自宅ではすぐに入れる事が出来ますよね。

 

皆さん初めて入った会社で

「お茶を入れてほしい」

と急に同僚に言われても、

・お茶はどこにあるの?

・誰にだすお茶?温かいの?冷たいの?

・お茶出しの作法を知らない。

と同じ内容でも、解らない事だらけですよね。

 

つまり

・お茶はどこにあるの? 

 →・知識が無い

・誰にだすお茶?温かいの?冷たいの?

 →理解度が浅く判断つかない

・お茶出しの作法を知らない。

 →・習熟度が低い

そんな状態に「抽象的な指示」を行っても

人は、混乱して履行できません。

 

このケースでは

具体的な指示」をする必要があります。

 

この「具体的な指示」を必要とするケースを

ティーチング」が必要と考えると

比較的判断がつきやすいはずです。

 

お茶出しマナーを教えてもらい。

お茶の場所を理解しており

「お客様が来た、上司が対応している。」

という状況も理解すれば

 → 「お茶を入れてほしい」

と「抽象的な指示」でも

適切な「お茶」出し方も判断がつきますし、

 

コーチングしていくことで、 

いちいち指示されなくても、

「 お客様が来てるな、お茶を出そう。」

と自分で思考して、判断します。

 

当たり前のような話ではありますが、

普段から、

これらの意識を持って教育対象者と

是非、接してみてください。

「あ、このシーンは…」と思う事が増えるはずです。

 

その他、教育研修などのサポートのご要望

あれば、是非お問い合わせください。