リクルートワークス研究所より
2023年6月3日におよそ593ページに及ぶ
最新の就業パネル調査が発表されました。
その中で最新の退職者4700名の
退職理由カテゴリーが明らかになりました。
この調査で退職者が挙げた理由を
今回はチェックした上で、
今後の求人活動において
企業が押さえるべきポイントを見ていきましょう!
アンケート結果
ver正社員
上記が、
正社員の2年以内退職理由をまとめたものです。
契約満了や、定年、子育て、介護など
どちらかと言うとやむを得ない理由もあるものの
主に
●賃金への不満
●労働条件への不満
●人間関係への不満
●仕事内容への不満
●会社の将来への不安
4つの不満と不安を理由に
自主的な退職が約6割です。
そのため、求人広告を作成する際には、
不安や不満を解消できるような
アピールが重要になります。
転職市場の求職者が
自主的に退職する理由を把握し、
いかにその点を改善できるのか
フォーカスした広告設計が必要です。
年齢による退職理由の差
「勤務条件と将来性」
この回答の中でも
年齢層での傾向をよく見てみると、、、
年齢によって退職理由としての回答が
年齢と共に増える理由と
逆に下がる内容が
ある事に気づきます。
分かりやすくグラフ化してみたのか下図です。
●賃金への不満 ※水色
●労働条件への不満 ※桃色
という勤務条件面の
2つを理由として退職する比率は
●若年層ほど、退職が多くなり。
●50代以上は、退職が少なくなる。
もう一つ因果関係がありそうなのが
●会社の将来や雇用安定性 ※緑色
ここは定年が近い世代を除き、
●年齢が高い方ほど、
将来を不安視しての退職が多く
●若年層ほど、
将来を不安視しての退職は少ない
という状況が起こっています。
何故このような事が起きるのか…
仮説を立ててみましたのが以下です。
●年次昇給
●年功序列形式
この2つが要因ではないかと想像しました。
50代以上の方は、
日本が元気で「安定」していた時代から働き始め
●年次昇給
●年功序列形式
これらがアタリマエだった環境で働いていた方も多く
一方で若年層に関しては、
ネット・AIの発展など
目まぐるしい技術革新の中で
ビジネスにおいても
流行り・廃りが激しく競争の激化。
世界情勢の不安定さも含め、
最初から「安定」が保証されない
環境下で働いています。
その結果として、本来これから
より長い仕事人生を過ごす
若年層こそ安定を求めそうですが…
「 終身雇用 」
のような働き方に関しては
「 存在しない 」
前提で考えています。
事実、リクルート就職みらい研究所『就職白書2023』
の調査では、2023年卒学生は
「すでに起業した会社を続けていきたい」
「入社後に起業したい」
「これまでやっていた仕事を
副業・兼業として続けたい」
「入社後に副業・兼業を始めたい」
の合計が35.7%と、前年比で5%も伸びております。
およそ3人に1人が起業・副業・兼業をしたいという意向。
絶対に安心・安定の大手に進むか、
将来に備えて
●スキル/経験を得れる会社
●今の自分を評価してくれる会社
を求めているのではないのでしょうか。
一方である程度、年齢が高くなる層は、
年齢が上がるにつれて、
「 年齢による転職困難 」になる為、
勤めているお会社において
●代表が高齢で後継者がおらず数年後の廃業も視野に。
●業績が下がり続けており、5年後の継続も怪しい。
●技術革新により自社のサービスが不要になりつつある。
そんな状況下であれば、
会社に残るよりも出来るだけ早めに
「 最後の転職 」
にかけて、残りの仕事人生を働き続ける先として
少し長い目線で考えているのではないでしょうか
年齢による注視ポイントの差
「 仕事の内容と人間関係 」
一方、
●人間関係への不満
●仕事内容への不満
での退職者の波形についても注目していきます。
この2点に関しても基本的には
年齢が上がるほど不満が高くなる
傾向はみられるものの。
●人間関係への不満
この点は45歳~で一気に上がり
●仕事内容への不満
この点は45歳~から下がり始めます。
この理由を仮説として出してみると、
45歳は多くの人にとって中間のキャリア段階に当たります。
この時期になると、
自分自身にとっての「仕事観が安定」
・仕事に対して何を求めるかが言語化出来る
・仕事の持つ意味や、やりがい等も感じる事が出来る
・仕事に対して感じるストレスもバランスが取れる
という状態になるのではないでしょうか。
一方で、45歳はベテランとなる世代であり、
・30代の頃とは異なり、若手とのコミュニケーションや
価値観の違いが目立つようになったり…
・同期との役職や立場変化、
年下上司との関係性などによる
状況変化がある時期であったり…
・家庭環境の変化により
自分自身の優先順位が変化する時期…
これらが「仕事観が安定」する事により
仕事への不満以外の要素として
相対的に不満として目につく
と言う現象も起こり得そうです。
統計で出た内容を念頭に置きながら、
求人広告のターゲット設計や
掲載を行う事で、より効果的な採用活動に繋がりますので、
是非弊社の営業担当に頼って頂ければと思います。